暮らしの中で感じたもの、感じること、音楽のことなど色々と記録していきたいと思います。


by osamu
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「Social Network」を観て

昨日午前から珍しく外出し、人に会ったり、打合わせがあったりなどで色々と忙しく時間を費やしたが、スケジュール的にぽかっと合間に時間が空いたので、映画館に行って、時間を潰した。

以前から友人、知人から、「面白いよ」と言われていた「Social Network」を観たいなと思っていたら、ばっちりタイミングが良かったので、迷うことなくその映画を観てきた。

「Social Network」は、Facebookの創業経緯、それから、創業者と創業者を取り巻く人間関係の光と影が映画化されたものだ。

こういう米国のベンチャー企業の話は、自分自身が短期間ではあるが、米国のベンチャー企業のビジネスの渦中にいたこともあり、映画を観ながら、自分の感じたことや想い出がダブってきた。

映画の中で登場する人物も色々出てきて、ああいう人間もいたな、とついつい僕の想い出の中にある人物を思い出しながら、笑ってしまった。

最初は趣味で、自分の楽しみでやっていたことがビジネスという領域に入った瞬間、ビジョンだとか、営業だとか、戦略だとか、計画だとか、そんなものが要求される。よくある話である。そして、何と言っても、お金が動く。お金の動きに伴い、それまで培ってきた人間関係がガラッと変貌する。

有能だと思った人間が無能になったり、有用だと思った人間が無用になったり、有害だと思った人間が有益になったり、vice versaであるが、そこには底知れぬ様々な人間模様が繰り広げられる。

映画の最後のシーンは、億万長者になった年若いFacebookの創業者が独りぼっちになり、Facebookに登録している昔彼をふった彼女に友達リクエストをするところで終わるのだが、少し誇張されているとは言え、やはりこういうシーンには複雑な気持ちになる。

10年少し前、僕が某米国ベンチャー企業に関係していた時、2週間に1度の頻度でシリコンバレーに出張し、朝から夕方までの営業meetingで、報告したり、打合わせをしたり等々で忙しかったし、それから、色んな人種の人間がそのmeetingに出席するので、文化の差や違いを感じながら、頭の中を鉄砲でガンガン打ち込まれているような衝撃を受けたものである。

それから、やはりビジネスのスピード感は、これまで経験したことがないものだった。日本の企業、それも親方日の丸みたいな会社で働いていた僕なんかは特に戸惑ったものである。

因みに、僕が関係したその会社もNasdaqに無事上場したが、僕のように途中で辞めた人間にはなんにもなかったが(笑)、ある期間の年季を終えた人間や最後までやり続けた人間はstock optionという株を数万株、数十万株取得し、大金持ちになった人間が沢山いた。何億、何十億、何百億という金額だから、相当なものである。

しかし、そんなことは別にして、米国のバブル期における株式上場する会社の空気感、それから、それに伴うマネーゲームの臨場感を経験できたのは、いい意味でも、悪い意味でも、いい勉強になった。

昨年から僕もFacebookを始めたのだが、おかげで、その会社の米国人OBとも繋がった。彼らのコメントを読んでいると、彼らの生活ぶりが把握できて面白い。僕は、当時の彼らが命を最大限に削って仕事をしているのを目撃しているし、今の彼らのまったりした裕福な生活に関する良し悪しはまったく別な話なのである。

数年前、その会社のOBで今でも仲良くしている米国人が来日した折、accidental billionaireになったOB連中の「その後」について訊いたことがある。

完全に引退した人間、他の仕事に就いた人間、angelとして活躍している人間、それから、転落していった人間等々多種多様である。色んな意味で、悲喜こもごもだった。

「Social Network」という映画のメッセージは、やはり映画だから人間的で血の通ったメッセージを伝えるという意味で、「成功するということは何か?」、ということだったのだろうと思う。

しかし、実ビジネスを通して感じることは、渦中にいる人間は「成功した」という感覚は全然ないのだろうと思う。

何故なら、そういう莫大な資産を持った個人的に知っている僕の知人たちが囁く言葉は、共通している。

「お金の問題じゃない」。

では、どういう問題があるのかと考えてみると、簡単に言えば、莫大な資産を保有した後も、心が通う友人がいたり、あれこれ問題を抱えながらも一緒に過ごす家族がいたりなど、「普通の生活が営める」という当たり前の暮らしができるかどうかのような気がする。

財産を持っても、財産を持たなくても、肝要なのは勘違いしないで、地上目線で暮らしていくことに集約されるのではないだろうか。

こんなこと考えてるから僕は、マネーゲームのプロセスに馴染めず、金持ちにはなれなかったのかも(笑)。

まぁ、いいや(大笑)。
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by backtomysoul | 2011-02-15 08:51 | 映画